栃木県の「経営診断書」研修に参加してきました

今日はお隣の栃木県で開催された「産業廃棄物収集運搬業 許可申請に係る経営診断書作成に関する研修会」に参加してきました。

栃木県行政書士会の研修
目次

研修概要

産業廃棄物収集運搬業の許可要件の一つに「経理的要件」というものがあります。

この要件は、「持続的、安定的に収集運搬に関わることが出来るか」を経理的側面から測り、悪質な業者の参入による産業廃棄物の不法投棄などを抑制する意味合いがあります。

「直近の決算で債務超過にあるか」や「3期の損益平均が赤字か」などの判断基準があり、これらに抵触する場合は通常の許可申請書類に加え、所定の書類を提出する必要があります。

都道府県により基準は異なるのですが、茨城県では、

・直前期で債務超過である(直前期の貸借対照表の純資産の合計がマイナスである)場合

・または下記全てに当てはまる場合
① 直前期で自己資本比率(直前期の貸借対照表の純資産の合計を負債・純資産の合計で除したもの)が10%以下である。
② 直前期で当期純損失を計上している。
③ 過去三カ年の損益平均値の和がマイナスである。

上記に抵触する場合、「損失の理由及び改善計画書及び五カ年の収支計画書」という書類を追加で提出する必要があります。

さらに「債務超過額が1億円以上」など、財務状態が著しく悪い場合は、中小企業診断士や税理士が作成する「経営診断書」

という、さらに詳細な分析と改善計画を記した書類を提出しなければなりません。

前者の「損失の理由及び改善計画書及び五カ年の収支計画書」は行政書士であれば誰でも作成可能ですが、後者の「経営診断書」は前述の通り作成者の資格が限定されています。

ですが栃木県の場合は、中小企業診断士、税理士、公認会計士などの専門職だけでなく「所定の研修を受講した行政書士」であれば「経営診断書」の作成まで認められます。

その研修が本日行われ、受講して参りました。

なぜこの研修を受けようと思ったのか

私は、行政書士だけでなく中小企業診断士の資格も持っており、本来はこうした研修を受けなくとも「経営診断書」の作成は可能です。

ですが、産業廃棄物収集運搬業の申請支援を核の一つとして行っていく上で、「許可を取りたい、更新をしたい」と思っていながらも「経理的基礎」が不十分なためにそれが難しくなっている事業者をしっかりフォローすることが、中小零細企業をサポートする中小企業診断士としての本分でもあると考えます。

決して「書類がそろっていればOK」というものではなく、事業として継続できるだけの“経営的な土台”を取り戻せるに足る計画を作ることが事業者の将来にとって必要です。

そのうえで、

・自治体は、どのような観点で“経理的基礎”を見ているのか
・実務では、どのような様式・運用になっているのか

このあたりを一度しっかり把握しておきたいと思い、勉強がてら栃木県の研修に参加してきました。

研修で扱われた主な内容

細かいところは割愛しますが、雰囲気としてはこんな流れでした。

  • 産業廃棄物処理法の基本的な枠組み
  • 収集運搬業許可の種類と、更新・変更の基礎知識
  • 貸借対照表・損益計算書の見方、財務分析指標の解説
  • EXCELによる経営診断書作成ツールの解説

1日の限られた時間の中で行われた研修ということもあり、「抽出した問題から経営改善策をどう検討するか」という、経営診断書の核になる部分の考え方については伺える時間があまり無かったのは少し残念ではありましたが、参考例から行政として求める内容が分かったのは収穫ではありました。

受講して感じたこと

中小企業診断士の立場から見ると、「経営診断」と聞くとどうしても、

  • 数字の背景にあるストーリーを読み解く
  • 事業の継続性や資金繰りを検討する
  • 必要に応じて改善策や今後の打ち手を考える

といったところまでをイメージしてしまいます。

一方で、今回のような許可申請の場面では、

・一定の基準を満たしているかどうかを限られた様式と時間のなかで確認していく

という、どうしても“行政実務としての割り切り”が前面に出てきます。

どちらが正しい/間違っているという話ではなく、

  • 行政手続としての「最低限のチェック」
  • 経営診断としての「本格的な分析・改善提案」

この二つには、そもそも求められている役割と深さが違うのだ、
ということを改めて整理するきっかけになりました。


今後の業務への活かし方

今回の研修で得た内容は、

  • 産業廃棄物収集運搬業の新規許可・更新申請のサポート
  • 決算書の数字から見える、ざっくりとした経営状況の確認
  • 必要に応じて、中小企業診断士としての本格的な経営相談

といった場面で、少しずつ活かしていきたいと考えています。

当事務所では、

  • 行政書士としての許認可手続きのサポート
  • 中小企業診断士としての経営・財務のサポート

を組み合わせながら、

許可を取って終わり、ではなく
「その後も事業を続けていけるか」まで一緒に考えること

を大切にしています。

産業廃棄物収集運搬業の許可を検討されている方、
すでに許可はあるものの「数字の面が少し不安…」という事業者の方は、
どうぞお気軽にご相談ください。

ご案内

産業廃棄物収集運搬業の許可申請・更新・変更でお困りではありませんか?
「どんな車両なら登録が必要なのか分からない」「書類が多くて手が止まっている」「取引先から『許可番号を出してください』と言われて急いでいる」――そのようなご相談をよくいただきます。

つむぎ行政書士事務所では、
茨城県全域(水戸・ひたちなか・那珂・石岡・笠間・つくば など)を対象に、産業廃棄物収集運搬業の新規許可・更新・変更申請をサポートしています。要件の確認、必要書類の整理、申請書類の作成・提出までお任せいただけます。

まずは現在の状況と、もしあれば「いつまでに必要か」だけお知らせください。
「対応できるか」「どの手続きが必要か」「おおまかな費用感」をお伝えいたします。
この時点では正式なご依頼にはなりませんのでご安心ください。
初回のご相談は無料です。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次