産廃収集運搬業で安定収益を得るための営業戦略
「許可は取ったけど、仕事が来ない…」そんな方へ
「産業廃棄物収集運搬業の許可は取ったけど、なかなか仕事が取れない」
「知り合いの紹介頼みでやってきたけど、そろそろ自力で営業しなければ…」
そんなお悩みを持つ方は少なくありません。
産廃業界は、許可制という仕組みのため「誰でもすぐ始められる」というわけではありませんが、逆に言えば、許可を取るだけで安心してしまい、その後の営業活動に苦戦してしまうケースも非常に多いのが実情です。
この記事では、初めて本格的に営業に取り組む方でも成果を出せるように、
- 営業戦略の立て方
- ターゲットの決め方
- 効果的な営業手法
- 他社と差別化する方法
- 安売りせずに利益を出すコツ
- 顧客との信頼関係の築き方
など、実際の現場で役立つノウハウをわかりやすく整理してお伝えします。明日からの営業活動にそのまま使える内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
1. 営業戦略がなぜ重要なのか?
営業戦略とは、「どんなお客様に、どんなサービスを、どのように届けていくか」という全体の方針を定めることです。
収集運搬業は一見すると、単純な「運ぶ仕事」に思われがちですが、実際には法律、衛生、安全、そして取引先の多様なニーズに応える高度な対応力が求められます。
つまり、他社と同じようにしていては差別化が難しく、価格競争に巻き込まれるリスクが高くなるのです。
営業戦略をしっかり立てておくことで、
- 無駄な営業活動を減らせる
- 自社の強みが明確になる
- 利益を出しやすくなる
- 顧客との長期的な関係を築きやすくなる
といった多くのメリットがあります。営業の成功は、戦略の明確さから始まります。
2. 【ターゲット選定】誰にアプローチすべきか?
2-1. 狙う業種を明確にする
「どんな業界と取引したいか?」を決めることは、営業活動の精度を大きく左右します。全方位的に営業をしても、時間と労力が分散してしまい、成果が出にくくなってしまいます。
以下は、収益性と継続性の観点からおすすめできる業種の一例です。
製造業
- 食品工場では、廃プラスチック、油、汚泥などの発生量が多く、かつ定期的。契約が続きやすく、収益が安定します。
- 金属加工業では、金属くずや潤滑油など、比較的単価の高い廃棄物が多く、利益を出しやすい傾向があります。
- 化学業界では、廃酸・廃アルカリといった専門性の高い廃棄物を扱うため、対応できる事業者が限られ、高付加価値なサービス提供が可能です。
建設業・解体業
- 建設業者は現場ごとの排出量が大きく、1回の取引単価が高いのが特徴です。
- 解体業者は、アスベスト(石綿)などの特別管理産業廃棄物を扱う場面も多く、専門性が求められます。対応できる業者が少ないため、受注しやすいのがメリットです。
2-2. 企業の規模ごとに戦略を変える
企業規模によって、ニーズや決定のスピード、重視するポイントも異なります。
- 中小企業(100名以下)
社長や役員が決裁権を持っていることが多く、営業スピードが早い一方で、価格への敏感さが特徴。明確なコスト削減案があると話が進みやすくなります。 - 中堅企業(100〜500名)
コンプライアンス(法令順守)を重視し、安定性や信頼性を求める傾向があります。複数拠点を抱えている場合には、全社一括契約による大口案件にもつながる可能性があります。
3. 【営業手法】どうやって顧客を獲得するか?
3-1. 直接営業(アナログ営業)
いわゆる「足で稼ぐ営業」です。古典的ではありますが、信頼関係が重視される産廃業界ではいまだに非常に有効な手法です。
テレアポ・飛び込み訪問のコツ
- 担当者は「環境管理」「総務」「工場長」などが多い
- 「処理コストを見直しませんか?」「法改正の対応、大丈夫ですか?」など具体的な問いかけが効果的
価格だけで押すのではなく、現状をヒアリングし、課題を発見・解決する提案型営業を心がけましょう。
紹介営業の活用
既存顧客に紹介をお願いすることで、信頼性の高い営業が可能になります。紹介者に対して感謝の気持ちを伝えたり、小さなインセンティブ(例:割引、ギフト)を用意するのも効果的です。
3-2. デジタル営業(Web・SNSなど)
現代では、ネット経由での問い合わせも重要な導線です。オンラインでの営業は、一度仕組みを作れば継続的に集客できます。
ホームページは会社の「名刺代わり」
- 許可証の番号や取扱品目、対応地域を明示
- 施工事例や顧客の声を掲載すると信頼度アップ
- 見積もり依頼フォームで、いつでも問合せを受けられる体制を作る
ネット広告やSNSの活用
- Google広告:「産廃 収集運搬 ◯◯市」など、地域+業種キーワードで出稿すると反応が得やすいです。
- Facebook広告:特定地域の工場や建設会社にターゲティング可能
- YouTube動画:処理の流れや安全対策を動画で伝えると、目に見える安心感につながります。
4. 【差別化】他社とどう違いを見せるか?
同じ「産廃を運ぶ」仕事でも、選ばれる事業者とそうでない事業者には明確な違いがあります。ポイントは「付加価値の提供」と「スピード対応」です。
4-1. スピード対応で印象アップ
- 「緊急時24時間以内に対応します」
- 「見積もりは即日でご提示します」
こうしたスピード感は、現場で急を要する企業にとって非常に頼りになる存在になります。特に製造業や建設業では急な発生にも対応できる柔軟さが評価されます。
4-2. プラスαのサービスを提供する
- 分別や保管方法のアドバイス
- マニフェストの作成代行
- 環境法令の改正情報の提供
「ただ運ぶだけ」で終わらず、顧客の手間や不安を解消することで、「この業者なら安心」と思ってもらえるようになります。
4-3. 専門性の発信
- 危険な廃棄物(特別管理産業廃棄物)に対応できる
- 少量多品目でも柔軟に対応
- 機密文書の処理など、特殊な案件にも対応
こうした対応力は、単価の高い取引や継続契約に直結します。
5. 【価格戦略】安売りせずに利益を出すには?
5-1. 適正な価格設定
「安くすれば契約が取れる」という考え方は長期的には危険です。
価格を下げすぎると、労力に見合わないうえ、品質も維持できなくなってしまいます。
- 経費(人件費、車両費、処分費など)をしっかり把握し
- 適正な利益を確保できる価格を設定
- 長期契約や回収量に応じた優遇制度を用意
顧客にも「安定して続けてもらうには、これだけかかる」という説明を丁寧に行いましょう。
5-2. 効率化で利益率を上げる
- 同じエリアの回収先をまとめる
- 車両の積載率を上げる
- デジタル化で事務作業を削減する
「売上を増やすこと」だけでなく、「コストを下げること」でも利益は改善します。地味ですが確実な施策です。
6. 【信頼関係の構築】お客様と長く付き合うには?
産廃業界では「安い業者にすぐ乗り換える」というより、信頼できる業者に長く任せたいというニーズが強くあります。
6-1. 信頼を得る対応を積み重ねる
- マニフェストの誤記や不備を防ぐ
- 許可証の更新状況を把握
- 処理先の情報をきちんと開示する
地道な法令遵守や情報の透明性が、「この業者は信頼できる」という評価につながります。
6-2. 長期契約につなげる施策
- 複数年契約での割引制度
- 緊急対応・優先対応などの特典
- 法改正情報や処理費の動向レポートの定期提供
こうした「契約の価値」を高める仕組みづくりが、事業の安定収益化には欠かせません。
7. 【営業管理】数字で営業を「見える化」する
7-1. KPIを設定して営業の状況を把握
- 新規訪問数、見積提出数、受注率
- 顧客継続率、平均受注単価
これらの指標(KPI)を管理することで、営業活動の成果や課題を数値で確認できるようになります。
7-2. エリア・車両・顧客別に分析
- どのエリアが一番利益が出ているか?
- どの車両がもっとも効率よく回っているか?
- どの顧客との取引が長く続いているか?
こうした分析結果をもとに、営業の重点エリアやアプローチ手法の見直しができます。
営業を「仕組み化」すれば、事業は安定する
産業廃棄物収集運搬業で安定した売上をつくるためには、感覚ではなく、戦略と仕組みで営業を進めていくことが大切です。
- 狙う業種と規模を明確にし
- アナログとデジタルの営業手法を組み合わせ
- 他社との差別化ポイントを持ち
- 適正価格で利益を確保し
- 顧客との信頼関係を構築し
- 数字に基づいた改善を継続する
このサイクルを回せるようになれば、「営業がつらい」「どうやって顧客を増やせばいいかわからない」といった不安から解放され、持続可能で利益の出る事業モデルが出来上がります。
焦らず、一歩ずつ、営業の仕組みを整えていきましょう。
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