建設業許可=通行手形ではない時代へ?資格より“選ばれる企業”になる視点とは

建設業界で長らく「許可を持っている=信頼できる会社」という見方が支配的でした。いわば建設業許可は、“通行手形”のような役割を果たしてきたのです。
しかし、2025年現在、その図式は大きく変わりつつあります。

今、元請や発注者が求めているのは、単なる許可証の提示ではありません。「現場対応力」「説明責任を果たす力」「法令遵守の姿勢」など、“会社としての総合力”が問われています。許可は出発点に過ぎず、それだけでは選ばれない時代になっているのです。

本記事では、行政書士かつ中小企業診断士としての立場から、建設業許可のその先にある“選ばれる企業”になるための視点や工夫について、具体的にお伝えします。


目次

なぜ「許可があっても選ばれない」時代が来ているのか

許可業者の増加で“差別化”が難しくなった

かつて建設業許可は“参入障壁”でした。許可を持っているだけで、受注のチャンスが格段に増えた時代です。しかし近年は、行政手続の簡素化や支援体制の整備が進み、許可を取得する企業が増えています。
つまり、「許可を持っている」だけでは埋もれてしまう時代になっているのです。

発注側が求める“実績・対応力・信頼性”

特に元請業者や公共工事の発注者は、以下のような点を重視する傾向が強まっています:

  • 過去の施工実績
  • 対応の迅速さ・丁寧さ
  • 契約書や見積書の整備状況
  • コンプライアンスへの配慮

単に「許可があるかどうか」だけでなく、“現場で信頼できるか”という評価軸が重要視されています。

情報公開・透明性の時代へ

さらに、CCUS(建設キャリアアップシステム)やさまざまな電子申請など、デジタル化による情報の可視化が進行中です。「誰が現場に入っているか」「施工体制はどうか」が外部から見えるようになってきている以上、見た目・制度面・実務対応、すべてで“信頼される企業”でなければ選ばれません。


許可取得後にやるべき3つの経営戦略

【1】組織の“見える化”と業務の明文化

従業員が少ない企業でも、「組織図」「施工管理体制」「業務フロー」などを簡単にでも文書化しておくことで、信頼度は上がります。特に公共工事では、工事書類の整備やチェック体制が審査対象になることもあります。

「うちは小さいから必要ない」ではなく、「小さいからこそ、外部に説明できる体制づくり」が大切です。

【2】「下請であること」を武器にする差別化視点

「元請じゃないから何もできない」ではなく、「元請に選ばれる下請」になるための動きが必要です。

  • 見積書が分かりやすい
  • 請求書が整っている
  • 工期を守る
  • 資機材管理が丁寧

これらの要素は“次も発注しよう”という安心感につながります。

【3】コンプライアンス×スピード対応=選ばれる条件

例えば、契約書のチェックを面倒がらずに行う、変更点は文書でやり取りするなど、ちょっとした法的リスクへの配慮”が、信頼の積み重ねになります。スピードと丁寧さを両立させる体制が、最終的に選ばれるかどうかの分かれ道になります。


信頼される建設業者に共通する“日々の工夫”

書類整備ができる=実力のある証拠

「現場が忙しいから」といって請求書や契約書、注文書が不備だらけでは、会社としての評価は上がりません。
反対に、小規模でも書類の整理が行き届いている企業は、“経営の地力がある”と評価されやすくなります

現場対応での「報告力」と「連携力」

トラブルが起きた時、黙ってしまう会社と、即座に連絡・報告・提案ができる会社では、信頼度に大きな差が生まれます。「報連相」は地味ですが、最も効果的な信頼構築手段です。

技術者不足時代に人が集まる会社の共通点

人が辞めない、むしろ「紹介で人が来る」ような会社には共通点があります。それは、「理念」と「一貫性」です。
「地域を守る仕事がしたい」「いい仕事で誇れる現場を作りたい」という社長の想いが共有されていると、単なる条件以上に人は集まる傾向があります。


「許可+α」で選ばれる建設業者になるには

SNSやホームページで“顔が見える会社”にする

今や、SNSやWebサイトは営業ツールとしても機能します。「どんな現場をやっているか」「どんな人が働いているか」が見える会社は、発注者や協力会社にとって安心材料です。

事業計画書を通じて“経営の覚悟”を示す

事業継続力強化計画、経営力向上計画、補助金の活用なども、単なる資金調達手段ではなく、経営計画書づくりによって「この会社は本気で経営に取り組んでいる」というメッセージになります。

士業との連携で“対外発信力”を高める

行政書士や中小企業診断士との関係を築いておくと、許可手続や契約面でのリスク管理だけでなく、「第三者の視点で会社を見てもらう」という形で、対外的な信用度が上がります。


まとめ:許可は「スタート地点」。選ばれるための次の一手を

今、建設業界は「許可を取るだけで生き残れる時代」ではありません。
むしろ、許可を持っている会社同士が競合する中で、“何をもって選ばれるか”が問われるフェーズに突入しています。

大企業だけの話ではありません。むしろ、小規模だからこそ「整っている」「対応が早い」「信頼できる」会社が重宝されるのです。

許可取得はゴールではなく、「スタート地点」。
そこから先に進む一手を、今こそ打っていきましょう

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