補助金審査はなぜ通らない?行政裁量で変わる採択の裏側
補助金が「通らない」のはなぜ?
「経営は厳しい。書類も揃えた。だけど補助金に落ちた」 「同業のA社は採択されていたのに、うちはダメだったのはなぜ?」
中小企業や個人事業主の方からよくいただく、補助金申請に関する疑問や不満の声です。 申請書類を一生懸命に作り上げ、経費も計画も考えた。それでも通らないという結果に直面したとき、多くの事業者は「運が悪かったのか?」「選ばれた会社はズルしているのか?」と考えがちです。
ですが――実はそこにあるのは、単なる「運不運」ではなく、行政法と政策目的に裏打ちされた“行政の判断”=行政裁量です。
このコラムでは、補助金制度の仕組みと不採択の理由を、行政書士の視点からわかりやすく解説していきます。
補助金はもらえる権利ではない
まず大前提として、補助金は「困っている人全員にもらえるもの」ではありません。
国や地方自治体が予算をつけ、「ある特定の目的を達成するために」選ばれた事業者にだけ支給される、競争型の支援制度です。
目的がなければ補助金は存在しない
主要な補助金と、それぞれについて行政側が要項で明示している目的を下記に示します。
| 補助金名 | 行政の目的 |
|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 地域経済の活性化・小規模事業者の販路開拓支援 |
| IT導入補助金 | 中小企業の生産性向上・デジタル化促進 |
| 事業再構築補助金 | コロナ後の構造転換・雇用維持・成長支援 |
つまり補助金とは、国や自治体が掲げる政策目的を“実行してくれそうな事業者”を選び、お金というインセンティブで支援する制度なのです。
行政裁量とは?補助金審査に影響する理由
行政裁量とは何か?補助金における意味
補助金の審査では、形式的な条件(書類の不備、提出期限など)だけでなく、「内容審査」という極めて主観的・政策的な判断が行われます。
この判断の中核にあるのが、「行政裁量」です。
行政裁量とは、行政機関が法律や方針に基づいて、ある程度自由に判断できる権限のこと。 補助金の場合、「この事業は政策目的に合致しているか?」「どの程度効果が見込まれるか?」「地域性、実現可能性はあるか?」といった評価項目に対し、審査員が判断を下します。
客観的基準+主観的判断が組み合わさる審査
つまり、形式的に要件を満たしていても、不採択になるのは“政策目的との合致度”が低かったからであることがほとんどです。
同じ内容でも通ったり落ちたりする理由
「うちと同じような事業をしているA社が通って、うちは落ちたのはなぜ?」という疑問もよくあります。
この現象も、行政裁量と“選考式”の補助金であることから、以下のような理由が考えられます。
審査員が見る“政策との整合性”とは?
- 申請書の構成・表現の明快さ(審査員が読みやすいかどうか)
- 数値データや裏付け資料の有無(説得力があるか)
- 「政策との整合性」の明記(目的に寄り添って書かれているか)
- 加点項目(地域連携、女性・若者経営者など)の有無
つまり、内容が同じでも、“見せ方”や“伝え方”が違えば、結果も変わってくるという世界です。
採択されやすい補助金申請の特徴
採択される申請書に共通する4つの要素
- 政策目的を冒頭で明示している
- 課題→解決策→効果が論理的に説明されている
- 定量データが盛り込まれている
- 加点要素(地域性、雇用、デジタル等)を押さえている
加点項目と地域性を意識した構成を
例えば、同じ「業務効率化」をテーマにしても、
- A社:単なる自社の業務改善 → 通らない可能性
- B社:業務改善により新たな雇用を生み、地域課題に貢献 → 採択可能性が高まる
というように、「社会全体への波及効果」を意識した構成が効果的です。
行政書士ができる補助金サポートとは
政策目的との整合を戦略的に構成する
行政書士は、制度の背景を読み解いたうえで、事業の魅力を「政策に沿って伝える構成」に変換するサポートが可能です。
書類作成だけじゃない“見せ方”の工夫
- プレゼン資料的な構成にする
- Q&A形式で分かりやすさを出す
- 審査員の目線に立った文章のトーン調整
こうした調整が、結果に大きな影響を与えることもあります。
まとめ|補助金は行政との対話
補助金や助成金は、単に「お金をもらえる制度」ではなく、行政が目指す社会像を“実現してくれる人”を選ぶ制度です。
だからこそ、制度の背景にある目的や方針を正しく理解し、それに即した申請書を構成することが何より重要になります。
行政書士は、制度と現場をつなぐ専門職として、あなたの事業を補助金というチャンスに乗せるお手伝いをします。
「申請の方向性がわからない」「通る見込みがあるかを知りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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