行政書士と中小企業診断士の連携はなぜ必要?パートナーを選ぶ際の3つのポイント
はじめに
多くの経営者にとって、顧問体制は「税務=税理士」「労務=社労士」という構成が一般的です。日々の会計処理や給与計算、就業規則の整備といった業務は、既に外部の専門家に任せているケースが大半でしょう。
しかし、経営を続けていると、単に「維持する」だけではなく、「拡大する」「変革する」という新たなステージが必ずやってきます。そのとき、果たして今の体制で十分でしょうか。
例えば、
- 新規事業を立ち上げる際に、必要となる許認可をスムーズに取得できるか。
- 設備投資や新規採用に補助金を活用したいとき、採択率を高める事業計画を準備できるか。
- 金融機関に対して説得力ある経営計画を示し、資金調達を有利に進められるか。
こうした局面で頼れる専門家がいなければ、せっかくのチャンスを逃すことになりかねません。つまり、攻めと守りを同時に支える存在が必要なのです。
この記事では、行政書士と中小企業診断士という二つの国家資格の連携、特にダブルライセンスを持つ筆者が、経営者にとってどのような力になるのかを解説します。
Part 1:行政書士と中小企業診断士の「機能」と「役割」
まず、それぞれの専門家が担う役割を整理しましょう。
1.1 行政書士の役割 ― 守りと実行の土台
行政書士は「書類の専門家」という印象を持たれがちです。しかし実際には、経営に不可欠な「守りの基盤」を整える存在です。
- 許認可の取得・維持: 建設業許可、運送業許可、飲食業許可など、事業活動には数多くの許認可が必要です。取得はもちろん、更新や変更届を怠れば、最悪の場合は事業停止に直結します。
- 契約書作成や法務コンプライアンス: 下請法や独占禁止法などを踏まえ、リスクを回避する契約書を整備します。結果として、取引先との信頼関係を守ることにもつながります。
- 行政手続きの代行: 煩雑で時間を取られる行政とのやり取りを代理することで、経営者は本業に集中できます。
土台がなければ、せっかくの戦略も実行できません。この点こそが行政書士の役割です。
1.2 中小企業診断士の役割 ― 攻めと成長の羅針盤
一方で、中小企業診断士は「経営コンサルタントの唯一の国家資格」と呼ばれます。役割はまさに「攻めの経営」を支えることです。
- 経営戦略や事業計画の策定: 市場調査や競合分析を踏まえ、企業の強みを活かした成長シナリオを描きます。
- 補助金・融資の計画支援: 持続化補助金、事業再構築補助金など、各種制度に対応した事業計画を作成します。金融機関向けの計画も同様です。
- 経営課題の分析と改善策の提案: 売上停滞、採用難、IT導入の遅れなど。診断士は課題を整理し、改善のための具体策を示します。
つまり、診断士は未来の方向性を指し示す羅針盤なのです。
Part 2:ダブルライセンスがもたらす3つのメリット
行政書士と中小企業診断士というダブルライセンスを持つ専門家。この二つの視点を同時に備えることで、経営者にとって「時間の短縮」「コストの最適化」「確実な安心感」という3つのアドバンテージを生み出します。
2.1 戦略と実行のワンストップ化 ― 「計画倒れ」を防ぐ
中小企業では「計画は立てたが、実行に移せなかった」という事例が少なくありません。なぜなら、戦略と実務が分断されているからです。
例えば、新規事業を始めるとき。診断士が立派な事業計画を作成しても、許認可の取得でつまずけば前に進めません。
しかし、ダブルライセンスの専門家であれば、
市場分析 → 事業計画 → 許認可取得 → 営業開始
という流れを、一人の専門家が責任を持って進められます。その結果、経営者は調整の手間を省き、計画倒れを防げるのです。
2.2 政策活用の最大化 ― 補助金・融資に強い
補助金や融資の活用は、企業の資金繰りに直結します。だからこそ、ここでの強さは大きな差になります。
- 診断士の強み: 採択されやすい事業計画の構築力。
- 行政書士の強み: 必要書類や証明書の正確な整備力。
この二つが揃えば、「企画力」と「事務力」の両輪が回ります。結果として、補助金や融資の成功率は飛躍的に高まります。特に持続化補助金や事業再構築補助金では、計画の質と書類の正確さが結果を左右するのです。
つまり、ダブルライセンスの専門家は、政策活用における「最強の伴走者」と言えるでしょう。
2.3 複合的なリスク回避 ― 法務と経営の両面からチェック
攻めの戦略を描いたとしても、法的リスクを見落とすと実現は困難です。
例えば、外国人材を採用して新規店舗を展開するケース。入管手続きや労務管理が不十分であれば、大きなトラブルにつながります。
しかし、ダブルライセンスであれば、戦略段階で法務的な観点を織り込めます。そのため、リスクを未然に回避できるのです。攻めと守りを同時に押さえるからこそ、経営は堅実に成長できます。
Part 3:パートナーとなる士業を選ぶ際の3つの重要ポイント
では、どのような基準でパートナーを選べばよいのでしょうか。
3.1 専門分野の「深さ」と「広さ」
士業にはそれぞれ得意分野があります。建設業に強い行政書士、マーケティングに強い診断士などです。
しかし、ダブルライセンスであれば、法務と経営を両面から支援できます。つまり、課題を多角的に分析し、幅広い視点で解決策を提示できるのです。
3.2 経営者視点での「提案力」
重要なのは、依頼された手続きをこなすだけではありません。「次に何をすべきか」を提案してくれるかどうかです。
例えば、建設業許可を依頼した場合。単に手続きを行うだけでなく、「今後の公共工事を狙うなら経審対策も同時に考えましょう」と提案してくれる存在こそ頼れます。
診断士の戦略視点があるからこそ、許認可取得を『将来の売上拡大に向けた戦略的な一手』として位置づけられるのです。
3.3 スピード感のある「連携体制」
経営環境は常に変化しています。補助金の公募や法改正など、タイムリーな対応が必要です。
ダブルライセンスであれば窓口が一本化されます。そのため、意思決定と実行が最短距離で進むのです。したがって、市場の変化に素早く対応し、経営スピードを落とさず進められます。
まとめとサービスメニューへの誘導
経営を伸ばすには、攻めの戦略と守りの基盤の両方が欠かせません。したがって、行政書士と中小企業診断士の連携は、成長を目指す企業にとって必須の仕組みです。
特に、ダブルライセンスを持つ専門家は、
- 計画倒れを防ぐワンストップ対応
- 補助金・融資の成功率を高める政策活用
- 法務リスクを事前に回避する安全性
を兼ね備えた、経営者にとって強力なパートナーです。
御社の「攻めの経営」を実現するための戦略的な土台は、今、整っているでしょうか。
当事務所は、茨城県水戸市を拠点に、ひたちなか市をはじめとする県央地域、さらには茨城全域の中小企業をサポートしています。地域事情に精通しているからこそ、制度の活用や行政手続きを実践的かつスピーディーに対応可能です。
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