営業所等技術者がいない会社が建設業許可を取るためにやれること
1. はじめに
「建設業許可を取りたいのに、営業所等技術者になれる人がいない…」
これは多くの中小建設会社や一人親方から寄せられる切実な悩みです。
建設業許可には「経営業務の管理責任者」と並んで「営業所等専任技術者(旧:専任技術者)」が必須条件とされています。ところが、社内に該当する人材がいないと、申請自体ができないように思えてしまうのです。
しかし、実際には採用という選択肢があります。この記事では、すぐにでも建設業許可を取得したい会社に向けて、営業所等技術者がいない場合の解決策を整理してご紹介します。
2. 営業所等技術者とは?
建設業許可を受けるには、営業所ごとに「営業所等専任技術者」を置く必要があります。これは会社が施工能力を有していることを示す重要な要件です。
営業所等技術者になれる条件は大きく3つです。
- 国家資格の保有(例:一級・二級施工管理技士、建築士)
- 一定の学歴+実務経験(建築学科卒+3年、工業高校卒+5年など)
- 長期間の実務経験(学歴がない場合は10年以上)
さらに、過去に建設業許可業者で専任技術者として勤務していた経験があれば、それ自体が要件になります。この場合、学歴や10年の実務経験は不要です。
3. 技術者がいない会社の典型的なケース
営業所等技術者がいない会社は、次のようなケースが多いです。
- 新規創業で、これまでに許可業者での経験を積んでいない
- 社員はいるが、まだ実務経験年数が足りない
- 技術者が独立や退職で抜けてしまった
- 家族経営で資格者がいない
いずれの場合も「許可が取れないのでは」と思われがちですが、解決策は存在します。
4. 最も現実的な解決策=採用
(1) 有資格者の採用
最もスピーディーなのは、一級・二級施工管理技士などの国家資格者を採用することです。資格証書を提出すれば即戦力として許可取得につながります。
採用の際は、社会保険への加入や安定した雇用条件を提示することで人材確保の可能性が高まります。特に地域密着型の工事会社は「地元で腰を据えて働きたい」人材をターゲットにするのが効果的です。
(2) 許可業者での経験者の採用
資格がなくても、許可業者で専任技術者を務めた経験者であれば、その実績で要件を満たせます。これは即効性のあるルートです。
また、専任技術者の経験がなくても、学歴や職歴に応じて3年〜10年の実務経験を証明できれば、営業所等技術者になれます。特に、定年退職したベテランや業界OBの採用は現実的な選択肢です。
ただし、実務経験を証明するためには、前職の勤務証明や実務証明書が必要です。採用前に「証明書が取れるかどうか」を確認することが重要です。
(3) 採用で気をつけること
採用する際には、以下の点に注意してください。
- 非常勤や外部委託は不可:営業所に常勤する必要があります。
- 名義貸しのリスク:実際に勤務していないのに名前だけ借りる形態は違法です。
- 前職との円満な関係:ここが非常に重要です。
- 実務経験者の場合、前職に証明書を依頼する必要が出ます。
- 円満退職でなければ証明が得られず、申請が進まないケースがあります。
- また、建設業界は人脈が狭く、トラブルを抱えた採用は評判にも響きます。
採用の現場では「資格や経験」だけでなく「前職との関係」まで見極めることが、スムーズな許可取得のカギになるのです。
5. 将来的な備え=資格取得
短期的には採用が有効ですが、中長期的には自社の役員や社員が資格を取得して営業所等技術者になれる体制を整えることが望ましいです。
- 二級施工管理技士の受験を目指す
- 学歴や職歴をもとに必要な年数の実務経験を積む
- 社員が資格を取れば、人材リスクを減らし安定した許可維持が可能になる
「今は採用で許可を取り、将来は自社で技術者を育てる」という二段構えの戦略がおすすめです。
6. 書類面での注意点
営業所等技術者を採用しても、申請時には必ず証明書類が必要です。
- 有資格者の場合:資格証や合格証書のコピー
- 許可業者で専任技術者経験がある場合:在職証明書
- 実務経験者の場合:勤務証明書、実務証明書、雇用契約書
- 常勤性の証明:社会保険加入状況、給与支払記録、源泉徴収票など
書類不備があると申請は受理されないため、事前に揃えておくことが大切です。
7. 行政書士に依頼するメリット
営業所等技術者の採用は「人を雇えば終わり」ではなく、証明書や契約形態を整えなければ許可につながりません。
行政書士に依頼することで、以下のメリットがあります。
- 採用候補者の資格・経歴が要件を満たすかどうかを事前に確認できる
- 書類の整備方法や前職からの証明書の取り方をアドバイスしてもらえる
- 短期的な許可取得と、長期的な資格取得計画を両面でサポートしてもらえる
「採用したが証明が出せずに許可が取れない」という失敗を避けるためにも、専門家のチェックは大きな安心につながります。
8. まとめ
- 営業所等技術者がいなくても、採用で許可を取ることは可能。
- 採用では「資格」「経験」だけでなく「前職との円満な関係」が非常に重要。
- 許可業者で専任技術者を務めていた人は、実績で要件を満たせる。
- 中長期的には自社内で資格者を育成する体制をつくることが望ましい。
- 専門家に相談することで、最短での許可取得と将来の安定を両立できる。
「技術者がいない=許可は不可能」とあきらめる必要はありません。正しい人材戦略と専門家のサポートで、あなたの会社も建設業許可を手にすることができます。
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