銀行はここを見ている!経営計画書の作り方と融資を成功させるポイント
はじめに:なぜ経営計画書は重要なのか?
「銀行からお金を借りたいけれど、経営計画書って本当に必要なのだろうか?」
これは多くの中小企業や個人事業主が抱く疑問です。実際、決算書や試算表さえあれば十分だと考える経営者も少なくありません。しかし、銀行が経営計画書を求めるのには明確な理由があります。むしろ、計画書の有無が融資の成否を分けることもあるのです。
本記事では、銀行が経営計画書のどこを見ているのか、そして計画書がなぜ必要なのかを、分かりやすく解説します。さらに、逆効果になる計画書の特徴や、最低限盛り込むべきポイントについても触れていきます。
第1章:銀行が経営計画書を求める本当の理由
銀行にとって最も重要なのは、「貸したお金がきちんと返ってくるかどうか」です。決算書からは過去の数字しか分かりませんが、将来の見通しは分かりません。そこで登場するのが経営計画書です。
経営計画書には、経営者がどんなビジョンを持ち、どんな根拠で売上や利益を見込んでいるのかが記されています。つまり、銀行は単なる数字以上に「経営者の考え方」や「課題への向き合い方」を確認しているのです。
さらに、計画書は銀行との重要なコミュニケーションツールでもあります。計画を通じて自社の強みや方向性を具体的に説明できれば、銀行担当者の理解を得やすくなり、融資審査がスムーズに進みます。
第2章:銀行が経営計画書でチェックする4つのポイント
銀行の担当者は、あなたが作った経営計画書のどこをチェックしているのでしょうか?ここでは、特に重視される4つのポイントを詳しく見ていきましょう。
1.売上・利益の見通しは現実的か?
銀行がまず注目するのは、売上や利益の予測です。ここで大切なのは「根拠があるかどうか」です。たとえば、「来期は売上を倍増します」と書いても、過去の実績や市場動向と結び付けられていなければ、単なる希望的観測にしか見えません。むしろ、逆効果になる可能性もあります。過去の数字や契約見込み、顧客ニーズの変化などを踏まえて、現実的な予測を立てることが大切です。
2.資金繰りの見通しは立っているか?
銀行は「返済できるかどうか」を最も重視しています。そのため、資金繰り表が計画書に含まれていると、担当者は安心します。特に「いつ」「いくら」資金不足が生じる可能性があるのか、そしてそれをどう乗り切るのかを示しておくと、計画の信頼性が高まります。
3.経営者の課題認識と対策は具体的か?
市場が縮小している、競合が増えている、人手不足が深刻化している──こうした課題を無視した計画書は、現実からかけ離れています。銀行は「リスクを理解しているか」「具体的な対応策を持っているか」を確認しています。課題に真摯に向き合っている経営者だと分かれば、融資判断も前向きになりやすくなります。
4.経営者の本気度が伝わるか?
最後にチェックされるのは、計画書の「熱量」です。手書きでもワープロでも構いませんが、数字や文章から経営者の本気度がにじみ出ているかどうかは、銀行員には伝わります。逆に、テンプレートを埋めただけの形式的な計画書では、「やる気がない」と見なされることすらあるのです。
第3章:銀行対策だけじゃない!経営計画書がもたらす3つのメリット
経営計画書は、銀行に提出するためだけのものではありません。むしろ経営者自身にとって大きなメリットがあります。
1.経営の方向性が明確になる
経営計画書を作る過程で、「自分は何をしたいのか」「会社をどうしたいのか」が整理されます。日々の業務に追われていると、どうしても目の前の仕事ばかりに意識が向きがちです。しかし計画書を作成すれば、数年先を見据えた戦略を冷静に考える機会になります。
2.社内での情報共有がスムーズになる
従業員に対して経営方針を説明する際、計画書があれば説得力が増します。会社の進む方向が共有されれば、チームのまとまりも強くなります。
3.補助金や助成金申請に再利用できる
補助金や助成金の申請でも経営計画書が求められることが少なくありません。一度作っておけば、さまざまな場面で再利用できるため、手間を省くことができます。
第4章:要注意!逆効果になる経営計画書の特徴
一方で、計画書の内容次第では逆効果になってしまうこともあります。
最も典型的なのは「現実味のない数字」です。急激な売上増加や過度に楽観的な利益予測は、かえって銀行の不信感を招きます。また、事業内容と乖離した内容や、課題を一切書かない計画書もマイナス評価になりがちです。
さらに、テンプレートをそのまま埋めただけの形式的な計画書も要注意です。銀行担当者は数多くの計画書を見ています。そのため、「中身が伴っていない」ものは一目で分かります。
要するに、経営計画書は「量」よりも「質」が大切だということです。
第5章:最低限押さえておくべき構成例
では、どんな内容を盛り込めば良いのでしょうか。以下は最低限の構成例です。
- 会社概要・事業内容: 何をしている会社なのかを簡潔に。
- 市場環境と課題認識: 業界の現状や自社が抱える課題を整理。
- 売上・利益計画(根拠付き): 数字の背景にある具体的な根拠を示す。
- 資金繰り計画: キャッシュフローと返済計画を明確に。
- リスクと対応策: 考えられるリスクとその対処法を提示。
完璧である必要はありません。むしろ「経営者が何を考えているのか」が伝わることが一番大事です。
結論:銀行は「数字」だけでなく「考え方」を見ている
ここまで見てきたように、経営計画書は単なる融資資料ではなく、経営者の姿勢を映す鏡です。銀行は決算書の数字だけでなく、その裏側にある「ビジョン」や「課題への対応力」を見ています。
したがって、経営計画書は「銀行のために作るもの」というより、「自分のために作るもの」と捉えるべきです。しっかりとした計画があれば、融資だけでなく経営そのものも安定します。
専門家を活用するという選択肢
とはいえ、初めて経営計画書を作ろうとすると「どこから手をつければいいのか分からない」という方も多いはずです。その場合は、行政書士や中小企業診断士といった専門家に相談するのも一つの手です。第三者の視点が加われば、計画の実現可能性が高まり、銀行からの評価も上がるでしょう。
「つむぎ行政書士事務所」では、行政書士、中小企業診断士が中小企業や個人事業主の方が安心して銀行対応できるよう、経営計画書作成のサポートを行っています。お気軽にご相談ください。
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