【最低賃金が上がっても生活は楽にならない?】地方中小企業が“今やれること”で守る経営の現場

最低賃金

2025年10月から、全国平均で最低賃金が1,118円(+63円)に引き上げられる見通しです。すべての都道府県で「時給1,000円時代」が到来します。

一見、働く人にとっては良いニュースに見えますが、地方の中小零細企業からはこんな声も聞こえてきます。

「最低賃金は上がったけど、物価の方がもっと上がってる…」
「パートさんの年収が壁を超えるから、シフトを減らすしかない」
「うちはとてもこれ以上の人件費に耐えられない」

この記事では、最低賃金引き上げの背景と、それに直面する中小企業が“現実的にやれる対策”を、行政書士・中小企業診断士の立場からご紹介します。


目次

なぜ「最低賃金が上がっても生活は楽にならない」のか?

1. 物価上昇に実質賃金が追いつかない

消費者物価の上昇は止まらず、特に食品・光熱費・住宅費といった生活必需品が値上がりしています。
結果として、名目賃金は増えても、可処分所得はむしろ減少しているのが現実です。

2. 年収の壁が労働意欲のブレーキに

時給が上がることで、同じ勤務時間でも年収が103万円や106万円の壁を超えてしまい、税・社保の負担が発生します。結果として、「これ以上働かないように調整する」人が増えています。

企業側としても、社会保険の適用義務が生じることで、人件費+事務負担が二重に増える構造になっているのです。

3. 零細事業者には制度対応の“余力”がない

最低賃金改定に伴い必要となる、

  • 雇用契約書や就業規則の見直し
  • 賃金体系の再設計
  • 給与計算の再設定

といった業務は、小さな会社ほど大きな負担になります。「やらなきゃいけないけど、誰も手が空いていない」というのが正直な声ではないでしょうか。


「今できること」に焦点を当てた3つの現実的な改善アクション

理想論や高額投資ではなく、小さく始めて、着実に続けられる取り組みをご紹介します。

① 紙や口頭のやりとりをExcelやLINEに置き換える

  • 勤務シフトや業務連絡をLINEで共有
  • 手書きの出勤簿をExcelに転記し、ミスを減らす
  • 紙の管理台帳をGoogleスプレッドシートで共有する

これだけでも、作業の抜けや伝達ミスが減り、生産性が向上します。
無理なIT化ではなく、“身の丈デジタル化”を目指しましょう。


② 属人化を防ぐ「メモ+写真」の共有文化をつくる

  • 業務手順をスマホで撮影 → LINEでチーム共有
  • ベテラン社員のノウハウを文書化し、全員に配布
  • 「この人がいないと分からない」を減らす

人手が少ない中小企業ほど、誰か一人に業務が偏る属人化がリスクになります。
小さな工夫で代替可能性を高めることが、組織の持続力に直結します。


③ 助成金の活用は「仕組みを知ること」から始めよう

たとえば、厚生労働省の「業務改善助成金」では、一定の賃上げと生産性向上の投資を行う中小企業に対し、設備・機器の費用を一部補助しています(最小5万円〜最大600万円)。

⚠ ただし、この助成金の申請手続きは社会保険労務士の独占業務です。
私たち行政書士・中小企業診断士は、以下のような形でお手伝いが可能です。

  • 制度の概要を分かりやすくご案内
  • 賃金体系や業務改善の方向性を一緒に検討
  • 必要に応じて、信頼できる社労士をご紹介し、連携サポート体制を構築

つまり、「助成金申請の入り口と現場支援」は私たちで、「申請実務」は社労士に。
それぞれの専門性を活かすことで、事業者の手間と負担を軽減できます。


制度は一律でも、会社の事情は十社十色。だからこそ現場に寄り添った支援を

最低賃金の引き上げは、誰にとっても同じルールです。
でも、それに対して“どう対応するか”は、企業ごとに違って当然です。

  • 従業員が1〜2名の零細企業
  • パートが中心の商店やサービス業
  • 従業員を抱えた家族経営の会社

だからこそ、マニュアル的な対策ではなく、「その会社に合った対応」を一緒に考える専門家が必要なのだと思います。


まとめ|大きな改革より、“やれることから始める”のが経営の力になる

中小企業にとって、最低賃金の上昇はコストでもあり、機会でもあります。

  • 紙をやめてLINEにする
  • 写真を撮ってマニュアル代わりにする
  • 助成金を知り、信頼できる社労士と連携する

その一歩一歩が、経営の継続と未来への備えになります。

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ご相談は、どんな段階でも大丈夫です。
「手続きの流れを知りたい」「自分のケースで進められるか確認したい」「期限までに間に合うかだけ聞きたい」といった内容だけでもお気軽にお知らせください。

つむぎ行政書士事務所では、茨城県全域(水戸市・ひたちなか市・県央エリアを中心に、つくば・土浦など県南エリア、日立など県北エリアも含めて対応)で、建設業許可・産業廃棄物収集運搬業許可などの許認可申請、創業支援、補助金・経営相談をお手伝いしています。

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