【現場のやる気は社長次第?】マクレガーのX理論・Y理論を建設業に応用してみた
はじめに
「最近、職人のやる気が感じられない」
「若手がすぐに辞めてしまう」
「現場がギスギスしている」
こんな悩みを抱えていませんか?
実はそれ、現場の人間性の問題ではなく、あなたの「人間観」が影響しているかもしれません。
今回は、アメリカの心理学者マクレガーが提唱した「X理論・Y理論」を使って、建設業における人材マネジメントのヒントをお届けします。
マクレガーのX理論・Y理論とは?
まず理論の概要を簡単に紹介します。
| 理論 | 人間観 | 管理スタイル |
|---|---|---|
| X理論 | 「人は本来、怠け者で責任を取りたがらない」 | 命令・監視型マネジメント |
| Y理論 | 「人は本来、仕事にやりがいや責任を求める」 | 自主性尊重・信頼型マネジメント |
これは「部下にどう向き合うべきか」という経営者・管理者の前提に関わる考え方です。
建設業の現場とX理論の親和性
建設業は昔から「親方が上、弟子が下」という厳しい上下関係が色濃く残る業界です。
特に以下のような管理スタイルは、まさにX理論的です。
- 遅刻したら怒鳴る
- 口答えを許さない
- ミスにはペナルティ
- 管理者が常にチェックしていないと不安
これはある意味、安全性と効率性を最重視する現場の事情に適応してきた形でもあります。
✅ X理論が活きる場面
- 高所作業や危険が伴う工程(安全遵守が最優先)
- 工期がタイトな大型現場(命令系統の明確化が必要)
- 新人が多い現場(ルールの徹底が重要)
こうした場面では、命令・監視型のX理論的マネジメントも有効です。
しかし、それだけでは人はついてこない
とはいえ、全ての現場でX理論的に管理し続けるのは限界があります。
- 自分で考えず、言われたことしかしない職人が増える
- 自発的な改善提案や工夫が出てこない
- 若手が「怒られるだけの仕事」に耐えきれず離職
こうした問題は、実はX理論に偏ったマネジメントの副作用かもしれません。
Y理論を取り入れると、現場はこう変わる
Y理論に立てば、「人は本来、責任を持ち、自ら動ける存在」だと考えます。
この考えを取り入れた建設業の現場では、次のような変化が見られます。
🔹 例1:若手に裁量を与える
「次の工程、どう進めたらスムーズになるか、自分で考えてみて」
→ 若手は自分なりに段取りを組み、先輩と相談して動く。
「怒られるのが嫌だからやる」ではなく、
「信じられてるから応えたい」と思うようになります。
🔹 例2:現場ミーティングでの発言促進
「今日の作業で困ったこと、誰かある?」
→ ベテラン・若手問わず、意見が出てくるようになる。
現場の知恵を集めることで、事故防止や品質向上にもつながります。
経営者・親方が問われる「人間観」
結局のところ、X理論・Y理論は単なる学説ではなく、経営者・現場責任者が「人をどう見るか」という根本の姿勢です。
- 「職人は言うことを聞かせないとダメ」
- 「うちの職人は信じて任せられる」
この“前提”が、日々のマネジメントの質を大きく左右します。
両者をバランスよく使い分ける
X理論とY理論、どちらか一方に偏る必要はありません。
🧩 状況に応じた使い分けの例
| 状況 | 管理スタイル |
|---|---|
| 危険作業が多い | X理論(ルール重視、命令型) |
| 新人指導中 | X理論+Y理論(最初は指導、徐々に任せる) |
| 職長クラスのチーム運営 | Y理論(裁量と信頼で動かす) |
理想は「X理論で土台を築き、Y理論で伸ばす」ことです。
おわりに:人を動かすのは信頼
建設業の現場は、技術と安全だけでなく、「人間関係」が命です。
マクレガーの理論は、あなたのマネジメントに新しい視点をもたらしてくれるでしょう。
「人は命令で動く」ではなく、
「人は信じられたときに最も力を発揮する」
この考え方が、働きやすく、人が育つ現場づくりにつながるはずです。
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