ナフサショックと価格転嫁|原材料高に中小企業はどう対応するか

はじめに
原材料や包装資材、樹脂製品、塗料などの仕入価格が上がっている。
仕入先から値上げの連絡は来るけれど、自社の販売価格や請負単価はすぐには変えられない。
このような状況に悩んでいる中小企業は少なくありません。
特に、今回の原材料高は、単なる通常の仕入価格上昇ではなく、イラン情勢をはじめとする中東情勢の緊迫化による原油価格・ナフサ価格への影響が背景にあります。中小企業庁も、昨今の中東情勢や原油価格高騰などにより影響を受ける中小企業・小規模事業者向けに、特別相談窓口の設置などの支援措置を案内しています。
ナフサは、プラスチック製品、包装資材、フィルム、塗料、接着剤、樹脂製品など、さまざまな石油化学製品の基礎原料です。直接ナフサを仕入れていない事業者であっても、包装資材や樹脂部品、塗料、接着剤などの価格上昇を通じて、影響を受ける可能性があります。
いわゆる「ナフサショック」は、一部の石油化学メーカーだけの問題ではありません。
包装資材を使う食品製造業、プラスチック部品を扱う製造業、塗料や接着剤を使う建設業、容器や袋を使う小売業・飲食業など、幅広い中小企業に影響する可能性があります。
茨城県内でも、製造業、建設業、食品加工業、農産物加工業、包装資材を多く使う事業者などは、原材料高の影響を受けやすい業種です。水戸市周辺の中小企業にとっても、仕入価格の上昇をどのように価格へ反映するかは、利益確保と資金繰りの両面で重要な課題になります。
問題は、仕入価格が上がったときに、その負担を自社だけで抱え込んでしまうことです。
もちろん、取引先との関係を考えると、すぐに値上げを申し出るのは簡単ではありません。
「長年の取引先だから言い出しにくい」
「値上げをお願いしたら、他社に切り替えられるのではないか」
「こちらの努力不足と思われるのではないか」
そのように感じるのは自然なことです。
しかし、原材料費の上昇分を自社だけで吸収し続けると、利益が減り、資金繰りも苦しくなります。最初は少しの負担に見えても、時間が経つにつれて経営に大きな影響を及ぼすことがあります。
価格転嫁は、単なる「値上げのお願い」ではありません。
事業を継続し、品質を維持し、安定した取引を続けるために必要な経営判断です。
この記事では、イラン情勢・中東情勢の影響によるナフサショックや原材料価格の高騰を踏まえ、中小企業がどのように価格転嫁を進めればよいのか、準備すべき資料や取引先への伝え方を解説します。
ナフサショックとは何か
イラン情勢をはじめとする中東情勢の緊迫化により、原油やナフサの供給不安・価格上昇が生じ、それが石油化学製品や包装資材、樹脂製品などの価格に波及している状況です。
ナフサとは、原油を精製する過程で得られる石油製品の一つです。
石油化学製品の基礎原料として使われ、プラスチック、合成繊維、合成ゴム、塗料、接着剤など、さまざまな製品につながっています。
そのため、イラン情勢や中東情勢の緊迫化によって原油価格が上昇したり、原油・ナフサの供給経路に不安が生じたりすると、ナフサを原料とする石油化学製品の価格にも影響が及びます。
内閣府の資料でも、中東情勢の緊迫化を受けて、原油供給をめぐる問題が世界経済のリスクとなっており、日本は原油輸入の中東依存度が高いため、供給混乱や価格高騰が生じれば日本経済に大きな影響が及ぶ可能性があるとされています。
また、内閣府の資料では、日本の有機化学工業は、原料である原油やナフサの多くを中東諸国からの輸入に頼っており、輸入量に対する割合は原油で9割、ナフサで約7割に上ると説明されています。
例えば、次のようなものは影響を受ける可能性があります。
- プラスチック製品
- 包装資材
- フィルム
- 容器
- 塗料
- 接着剤
- 樹脂部品
- 断熱材
- 合成繊維
- 各種化学製品
- 物流費・燃料費
中小企業にとって大切なのは、イラン情勢やナフサ価格そのものを細かく予測することではありません。
むしろ重要なのは、こうした国際情勢の変化が、自社の仕入価格、原価率、粗利、資金繰りにどのような影響を与えているかを把握することです。
直接ナフサを購入していなくても、仕入先から「原材料価格の高騰により価格を改定します」という通知を受けることがあります。
この時点で、自社の販売価格や取引価格をそのままにしていると、利益が静かに削られていきます。

原材料高を自社だけで抱え込むと何が起きるか

仕入価格が上がったとき、すぐに価格転嫁できないケースは多くあります。
特に、長年の取引先がある場合や、競合他社との価格競争が強い場合には、「しばらくは自社で我慢しよう」と考えがちです。
しかし、原材料高を自社だけで抱え込む状態が続くと、次のような問題が起こります。
まず、粗利が減ります。
売上が同じでも、仕入原価が上がれば、その分だけ利益は小さくなります。
例えば、1,000円で販売していた商品の原価が600円から700円に上がった場合、粗利は400円から300円に減ります。
販売数量が同じでも、会社に残る利益は大きく下がります。
次に、固定費をまかなう余力が減ります。
家賃、人件費、リース料、通信費、保険料などは、原材料費が上がったからといって簡単には減らせません。粗利が減ると、これらの固定費を支払った後に残る利益が少なくなります。
さらに、資金繰りも苦しくなります。
仕入先への支払いは先に発生する一方で、売上代金の回収は後になることが多いからです。仕入価格が上がると、同じ数量を仕入れるだけでも、以前より多くの運転資金が必要になります。
そして、設備投資や人材確保にも影響します。
利益が減り、資金繰りが苦しくなると、本来必要な設備更新、人材採用、広告宣伝、商品開発などが後回しになります。
つまり、価格転嫁をしないことは、一見すると取引先に配慮しているように見えますが、長期的には自社の体力を削ることにつながります。
無理な価格のまま取引を続けることは、受注側だけでなく、発注側にとってもリスクになります。
受注側の経営が苦しくなれば、品質維持や納期対応、安定供給が難しくなる可能性があるからです。
価格転嫁は、相手を困らせるためのものではありません。
安定した取引を続けるために、必要な条件を整えるための話し合いです。
価格転嫁は「お願い」ではなく、事業継続のための交渉
価格転嫁という言葉には、どうしても「値上げをお願いする」という印象があります。
そのため、受注側の中小企業ほど、取引先に対して遠慮してしまうことがあります。
しかし、原材料費、エネルギーコスト、労務費など、さまざまなコストが上昇している場合、それを受注側だけが抱え込むことには限界があります。
中小企業庁は、エネルギー価格や原材料費、労務費などが上昇する中で、中小企業が適切に価格転嫁しやすい環境を作るため、2021年9月から毎年9月と3月を「価格交渉促進月間」と設定しています。この期間には、価格交渉・価格転嫁を促進するための広報や講習会、業界団体を通じた要請などが行われています。
つまり、価格交渉は一部の企業だけが行う特別なことではありません。
中小企業が適正な利益を確保し、事業を継続していくために必要な取組です。
また、公正取引委員会の指針でも、受注者として、国・地方公共団体、中小企業の支援機関などに相談して情報を収集し、公表資料を根拠資料として用いながら、適切なタイミングで価格転嫁を求めることが示されています。

もちろん、価格転嫁は一方的に「明日から値上げします」と伝えればよいものではありません。
特に継続取引では、相手にも予算や販売価格、社内決裁の都合があります。
そのため、価格転嫁を進めるときは、次の姿勢が大切です。
- なぜ価格改定が必要なのかを説明する
- どの費目がどの程度上がっているのかを示す
- どの商品・サービスが対象なのかを明確にする
- いつから改定したいのかを伝える
- 今後も安定した取引を続けたいという姿勢を示す
価格転嫁は、感情的なお願いではなく、数字と事実に基づく交渉です。
この前提に立つだけでも、取引先への伝え方は大きく変わります。
価格交渉の前に準備すべき資料
価格交渉を行う前に、まずは自社の状況を整理する必要があります。
「仕入価格が上がって大変です」と伝えるだけでは、取引先も判断しにくいです。
一方で、数字や資料をもとに説明できれば、価格改定の必要性が伝わりやすくなります。
仕入価格の推移
まず確認したいのは、仕入価格の推移です。
過去数か月から1年程度の仕入単価を整理し、どの時点から、どの程度上がっているのかを確認します。
仕入先から届いた価格改定通知、見積書、請求書、納品書などがあれば、根拠資料として保管しておきます。
例えば、仕入価格の推移は次のように整理します。
| 時期 | 仕入単価 | 前回比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2025年4月 | 100円 | — | 従来価格 |
| 2025年10月 | 112円 | 12%増 | 仕入先より価格改定の通知あり |
| 2026年4月 | 125円 | 11.6%増 | 再度価格改定の通知あり |
このように時系列で整理すると、単なる感覚ではなく、実際にどれだけコストが上がっているかを説明しやすくなります。
原価率の変化
次に、原価率の変化を確認します。
原価率とは、売上に対して原価がどのくらいを占めているかを示す割合です。
例えば、販売価格1,000円の商品について、原価が600円であれば原価率は60%です。
原価が700円に上がれば、原価率は70%になります。
販売価格が変わらないまま原価率が上がると、当然ながら粗利は減ります。
価格交渉では、単に「仕入価格が上がりました」と伝えるだけでなく、
「このままでは原価率が上がり、従来の利益水準を維持できません」
と説明できるようにしておくことが大切です。
粗利への影響
粗利への影響も確認しておきたいところです。
粗利は、売上から売上原価を差し引いた利益です。
会社が人件費や家賃などの固定費を支払い、事業を継続するための大切な原資になります。
原材料費が上がって粗利が減ると、会社に残るお金が減ります。
売上高だけを見ていると問題が見えにくいですが、粗利を見ると経営への影響がはっきりします。
例えば、月間売上が300万円で変わらなくても、原材料費の上昇により粗利が90万円から60万円に減れば、固定費を支払った後の余力は大きく変わります。
価格転嫁を考えるときは、
「売上が減っていないから大丈夫」ではなく、「粗利がどれだけ減っているか」を見ることが重要です。
改定希望額の根拠
価格改定を申し出る際には、改定希望額の根拠も整理しておきます。
「なんとなく10%上げたい」という説明では、取引先も受け入れにくくなります。
一方で、原材料費の上昇、エネルギーコストの増加、物流費の上昇などを整理したうえで、必要な改定幅を説明できれば、交渉の土台に乗せやすくなります。
例えば、次のように整理します。
- 原材料費がどの程度上がったか
- 包装資材費がどの程度上がったか
- 物流費やエネルギーコストがどの程度上がったか
- 自社で吸収できる部分はどこまでか
- 価格改定をお願いしたい部分はいくらか
大切なのは、値上げ幅を感覚で決めないことです。
「このコスト上昇分を踏まえると、この価格改定が必要です」と説明できる状態にしておくことで、取引先も検討しやすくなります。
価格改定を伝えるときのポイント
資料を準備したら、次は取引先への伝え方です。
価格改定の伝え方で大切なのは、相手を責めることではありません。
また、自社の苦しさだけを一方的に伝えることでもありません。
大切なのは、今後も安定した取引を続けるために、必要な条件の見直しとして伝えることです。

理由を具体的に伝える
価格改定を伝えるときは、理由を具体的に説明します。
「諸般の事情により価格を改定します」だけでは、相手にとって判断材料が不足します。
例えば、次のような費目を整理します。
- 原材料費
- 包装資材費
- 物流費
- エネルギーコスト
- 外注費
- 労務費
ナフサ価格の影響を受けやすい商品であれば、プラスチック原料、包装資材、フィルム、樹脂部品などの値上がりを具体的に説明するとよいでしょう。
対象商品・対象取引を明確にする
価格改定の対象も明確にします。
すべての商品を一律で改定するのか。一部の商品だけを改定するのか。既存契約にも適用するのか。新規発注分から適用するのか。
この点が曖昧だと、後で認識のズレが生じやすくなります。
価格改定のお願いをするときは、対象商品、改定後価格、改定率、適用開始日をできるだけ具体的に示すことが大切です。
一方的な通知ではなく、協議の姿勢を示す
継続取引の場合は、いきなり一方的な通知を出すよりも、事前に相談の機会を設ける方が望ましいです。
もちろん、取引条件によっては通知書を出す必要がある場合もあります。
ただ、その場合でも、文面の中で「ご相談の機会をいただきたい」「安定供給を継続するために協議させていただきたい」という姿勢を示すと、受け取る側の印象は変わります。
価格改定は、取引先との関係を壊すために行うものではありません。
むしろ、無理な価格で我慢し続けて、ある日突然「もう対応できません」となる方が、取引先にとっても困る場合があります。
早めに状況を共有し、相談することが大切です。
価格改定のお願い文例
以下は、取引先に価格改定を相談する際の文例です。
実際に使用する場合は、自社の商品・サービス、改定時期、改定幅に合わせて調整してください。
平素より大変お世話になっております。
このたび、イラン情勢をはじめとする中東情勢の緊迫化に伴い、原油由来の原材料・包装資材等の仕入価格が上昇しております。
弊社内でも経費削減や業務効率化に努めてまいりましたが、現在の価格を維持したまま安定した供給を継続することが難しい状況となっております。
つきましては、誠に恐縮ではございますが、今後のお取引価格について一部改定のご相談をさせていただきたく存じます。
価格改定の内容や時期につきましては、別途資料をもとにご説明させていただければ幸いです。
今後も品質の維持と安定供給に努めてまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
この文例のポイントは、単に「値上げします」と伝えるのではなく、次の要素を入れていることです。
- イラン情勢・中東情勢による原油由来の原材料高が背景にあること
- 自社でも経費削減や効率化に努めてきたこと
- 安定供給を続けるために価格改定が必要であること
- 一方的な通知ではなく、相談の形にしていること
- 今後も取引を継続したい姿勢を示していること
文面は丁寧であるほどよいですが、曖昧すぎると伝わりません。
別紙資料や一覧表を添付し、対象商品、改定幅、開始時期を明確にすることも大切です。
価格転嫁が難しい場合に見直したいこと
価格転嫁を申し出ても、すぐに希望どおり認められるとは限りません。
取引先にも、予算、販売先との価格交渉、社内決裁、競合他社との比較など、さまざまな事情があります。
そのため、価格転嫁が難しい場合には、単に「値上げできなかった」で終わらせず、自社のコスト構造や資金繰りを見直すことが大切です。

コスト構造の見直し
まず確認したいのは、商品別・取引先別の採算です。
すべての商品が同じように利益を出しているとは限りません。
中には、売上は大きいけれど利益が薄い商品や、原材料高の影響でほとんど利益が残っていない商品もあります。
また、同じ商品を扱っていても、取引先によって採算は変わります。
納品頻度、配送コスト、個別対応の有無、支払サイトなどを含めると、売上金額だけでは本当の利益が分からない場合があります。
価格転嫁が難しい場合には、次のような点を確認します。
- 商品別に粗利が確保できているか
- 取引先別に採算が合っているか
- 仕入先や代替資材を見直せないか
- 発注ロットや在庫量に無理がないか
- 採算の低い商品や取引を続けるべきか
ただし、単に安い材料や仕入先に切り替えればよいとは限りません。
品質、納期、安定供給、最低ロット、支払条件なども含めて判断する必要があります。
特に、食品、建設、製造などの分野では、材料を変えることで品質や安全性、規格、許認可に影響する場合もあります。
コスト削減は大切ですが、安さだけで判断すると、後で別の問題が出ることがあります。安物買いの銭失いは、経営の現場では意外と高めの授業料になります。
資金繰りの見直し
原材料高の影響は、損益だけでなく資金繰りにも表れます。
仕入価格が上がると、同じ数量を仕入れるだけでも以前より多くの運転資金が必要になります。
一方で、売上代金の回収は後になることが多いため、利益が出ていても手元資金が不足することがあります。
また、価格改定が認められたとしても、改定後の売上代金が実際に入金されるまでには時間がかかります。
その間の資金繰りをどうつなぐかも重要です。
そのため、価格転嫁を検討するときは、資金繰り表を作成し、今後数か月の入金・支払いの流れを確認することをおすすめします。
資金繰り表を作ることで、次のような点が見えやすくなります。
- いつ資金が不足しそうか
- 仕入価格の上昇がどの時期に資金繰りへ影響するか
- 価格改定後の入金がいつ反映されるか
- 融資や保証制度の活用を検討すべき時期はいつか
- 在庫を増やす余裕があるか
価格転嫁は、損益だけでなく資金繰りとセットで考える必要があります。
補助金や融資を検討する場合の注意点
原原材料高への対応として、補助金や融資を検討する企業もあります。
ただし、補助金は原材料費の高騰分をそのまま穴埋めするためのものとは限りません。
多くの場合、設備投資、新商品開発、省力化、生産性向上、販路開拓など、前向きな取組に対して支援されるものです。
例えば、次のような取組であれば、補助金の活用を検討できる場合があります。
- 生産効率を上げる設備を導入する
- 省力化により作業負担を抑える
- 高付加価値商品の開発に取り組む
- 価格競争に巻き込まれにくい販路を開拓する
- 原価管理や在庫管理の仕組みを整える
一方で、資金繰りが悪化している場合には、融資や信用保証制度の活用を検討する場面もあります。
中小企業庁は、昨今の中東情勢や原油価格高騰などにより影響を受ける中小企業・小規模事業者向けに、「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」を設置し、資金繰りや経営に関する相談を受け付けるとしています。
また、セーフティネット保証制度は、経営の安定に支障が生じている中小企業者について、保証限度額の別枠化等を行う制度です。セーフティネット保証の利用にあたっては、対象となる中小企業者が、事業所の住所地を管轄する市町村長または特別区長の認定を受ける必要があります。
こうした認定申請では、売上高の減少状況、対象業種への該当性、必要書類の整理などが必要になります。
行政書士は、市区町村への認定申請書類の作成や必要書類の整理など、手続き面でサポートできる場合があります。
さらに、資金繰りが悪化している場合には、認定申請だけでなく、今後の資金計画や事業計画の整理も重要になります。
つむぎコンサルティングは認定経営革新等支援機関として、経営状況の把握、財務分析、資金繰り表の作成、事業計画の作成、金融機関に説明するための資料整理などを支援しています。中小企業庁も、認定経営革新等支援機関による支援内容として、経営状況の把握、事業計画作成、事業計画実行に必要な支援・助言などを示しています。
ただし、認定を受ければ必ず融資が受けられるわけではありません。
実際の融資にあたっては、金融機関や信用保証協会による審査があります。
そのため、融資を検討する場合も、単に資金不足を埋めるだけでは不十分です。
今後の売上、粗利、返済原資、価格改定の見通しを整理したうえで、金融機関に説明できる事業計画や資金繰り表を作成することが大切です。
原材料高への対応は、価格転嫁、原価管理、資金繰り、補助金、融資、認定申請を別々に考えるのではなく、全体として整理する必要があります。
早めに相談することで選択肢は増える
イラン情勢・中東情勢による原油価格やナフサ価格への影響は、自社だけでコントロールできるものではありません。
為替、国際情勢、エネルギー価格、物流費など、外部環境の影響も受けます。
そのため、「もう少し様子を見よう」と考えているうちに、利益や資金繰りが大きく悪化してしまうことがあります。
もちろん、すぐに価格改定できない場合もあります。
取引先との関係上、慎重に進める必要がある場合もあります。
だからこそ、早めに数字を確認し、準備を始めることが大切です。
具体的には、次のような状態になっている場合は、早めに見直しをおすすめします。
- 仕入先から複数回の値上げ通知が来ている
- 売上は変わらないのに利益が減っている
- 忙しいのに手元資金が増えない
- 値上げしたいが、取引先にどう伝えればよいか分からない
- 商品別・取引先別の採算を把握できていない
- 資金繰り表を作っていない
- 補助金や融資も含めて検討したい
- セーフティネット保証などの認定申請が使えるか確認したい
価格転嫁は、思いつきで進めるものではありません。
数字を整理し、資料を準備し、取引先に説明できる形にすることで、交渉の進め方が変わります。
茨城県内、特に水戸市・ひたちなか市周辺には、製造業、建設業、食品加工業、農産物加工業など、原材料価格や包装資材価格の影響を受けやすい中小企業が多くあります。
仕入価格の上昇は、全国的な話であると同時に、地域の事業者にとっても身近な経営課題です。
「どのくらい価格に反映すべきか」「取引先にどう説明すべきか」「資金繰りにどの程度影響するか」を早めに整理することで、取れる選択肢は増えます。
まとめ
イラン情勢・中東情勢を背景とするナフサショックや原材料価格の高騰は、仕入価格だけでなく、粗利や資金繰りにも影響します。
価格転嫁は単なる値上げではなく、事業を継続し、品質や安定供給を守るための大切な経営判断です。
大切なのは、感覚で交渉するのではなく、仕入価格の推移、原価率、粗利、資金繰りへの影響を数字で整理することです。
つむぎ行政書士事務所・つむぎコンサルティングでは、価格転嫁に向けた資料整理、資金繰り表の作成、事業計画の作成、補助金・融資・認定申請の検討など、中小企業の状況に応じた支援を行っています。
「どのくらい値上げすべきか分からない」
「取引先にどう説明すればよいか不安」
「原材料高で資金繰りが苦しくなってきた」
このようなお悩みがある場合は、お早めにご相談ください。
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ご相談は、どんな段階でも大丈夫です。
「手続きの流れを知りたい」「自分のケースで進められるか確認したい」「期限までに間に合うかだけ聞きたい」といった内容だけでもお気軽にお知らせください。
つむぎ行政書士事務所では、茨城県全域(水戸市・ひたちなか市・県央エリアを中心に、つくば・土浦など県南エリア、日立など県北エリアも含めて対応)で、建設業許可・産業廃棄物収集運搬業許可などの許認可申請、創業支援、補助金・経営相談をお手伝いしています。
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